古城の学園-プロローグ
- 2016/05/25
- 13:12
1996年9月、東京山の手の高級住宅地の一角を占める広壮な邸宅の奥まった部屋にその老人はいた。車いすに座った老人の前には、100インチはあろうかと思われる大きなモニターがあり、老人はその画面を見つめていた。老人の後ろには、大きな机があり、そこには一人の女性が座っていた。モニターに映っているのは、何か外国映画のようであった。一人の少女がうなだれて立っていた。少女は白人で、美しい顔立ちであったが、今にも泣き出...